或阿呆の一日ー春休みー

 春休みに入ってもうすぐ一週間が経つ。あいも変わらず語学を中心にした勉強生活を展開している。

 と言っても課題も何もないので、流石にそれだけでは味気ない。そこで色々やってみることにした。

 まず朝、朝食もそこそこに机に向かってまずやることは写経。但し一日一行。憶えるまで綺麗な字で般若心経を写す。ちなみに今日は「三世諸仏  依般若波羅蜜多故」のくだりだった。多分あと十日くらいで完コピ(?)できる。全部憶えたら一度毛筆で全文書いてみたい。

 その後で英語のルーティーンワークに入る。初めにアプリでTOEFL用英単語20個確認。そしてBBCニュースを一本聴く。ここまでがウォームアップ。それが終わると適当にyoutubeからTOEFLspeaking用の動画を拾ってきてそれをやってみる。45秒ないし60秒で話し終えたらその内容をパソコンに打ち込む。自分で喋った文章を自分の目で見て、何らかの瑕疵がないか確認する。もし問題があれば適宜訂正し、修正した原稿を読み返す。まあせいぜい100〜120語くらいだからそれほど手間でもない。その後はリスニング対策。TOEFL対策用の紙の教材を使ってオーバーラッピングとシャドーイング。慣れてる文章なら一回きりだが、初めてやるやつなら四回くらいは繰り返す。ここまでのことをやった上で、もし時間があればリーディング。まあこれは二、三日やらなくてもどうってことない。第一日常的にBBCニュース見てるから、読むスピードはそんなに急には落ちない。正確性を保つために週に二回くらいやっている。ライティングも然り。毎日書いてるは書いてるから、速さを維持するために週に二、三回やる。英語に関してはこんなもん。

 朝の10時半くらいから昼飯食ってやるのがフランス語。こっちはまだまだだ。(英語ももちろんまだまだだが、それ以上に)とりあえずフランス語検定2級対策単語集60個チェックする。この単語帳、今まだ二周目なので結構難しく感じることもある。来年度中に準一級取りたいので頑張る。この辺で昼飯を食い、適度な疲れとともにDELF対策教材に向かう。このDELF(英語で言う所のTOEFLみたいなもん)、マイナーすぎて対策本が全然ない。多分日本で発売されているのは3、4種類くらいしかないんじゃないか?しかもめっちゃムズイ。DELFA2と同じクラスであるはずのフランス語検定準二級と比べても、圧倒的にDELFの方が難しい。下手をすると二級よりDELFA2の方が難しいくらいかもしれない。リスニングのスピード、要求される単語量、どれを取っても桁違いだ。だがだからこそいい勉強になると思っている。これに慣れておけばフランス語検定は相当楽に感じるだろう。わからない単語はマイ単語集にメモっておきつつ、わからないなりに問題を解く。慣れてくると案外解ける。たとえわからないにしても。1日二題。少しずつ頑張る。

 ここまでやって、最後に英語、フランス語それぞれのマイ単語集を使った単語学習。英語は1日30個。フランス語は1日40個。憶えると言うよりは確認する、といった感じだ。

 ここからは日によっても変わってくるが、選択肢としては

1、哲学書の精読

2、ラテン語の学習

3、古典文学に触れる

大体こんな感じか。1と2を中心に、適宜3を挟むって感じ。今読んでる哲学書は、ヴィトゲンシュタインの『論理哲学論考』。以前これに関する本(野矢茂樹による解説本)は読んだが、その時は概略くらいしか掴めなかった。今回はそれを踏まえて実際に『論考』を読み解いていく所存だ。ヴィトゲンシュタインに関しては、『論考』→『青色本』→『哲学探究』と読んでいって、それを踏まえて柄谷行人の『探究』シリーズを読むつもりだ。彼のコミュニケーション論から、現代のメディアの変遷が現代の知のあり方に与える影響を考えられないか調べるつもりでいる。

 それにしてもラテン語は難しい。フランス語を学び始めたときにもそう思ったが、はっきり言って次元が違う。ある本で「ラテン語をモノにするには少なくとも7〜8年かかる」と書かれていたのも分かる。変化の仕方が多い。男性・女性・中性で変化するのは当然として、フランス語と同様動詞がその主体によって6つに変化する。更に名詞も、6つの「格変化」(主格、呼格、属格、与格、奪格、対格)をする。これに付随する形で形容詞も6つに変化する。そしてその変化の仕方も各品詞で共通している訳ではない。たとえば名詞の場合、その格変化の仕方に応じて「第一変化名詞」から「第五変化名詞」まで分類されている。従って形容詞も5種類に分岐する。ちなみに動詞は一般には3種類に分類されるが、よく用いられるものほど不規則変化する。

 時制を直説法現在に固定してもこれだけ複雑な様相を呈する訳だが、この固定を外す、つまり過去形や未来形について考え始めるといよいよ紙面に収まらなくなるのでこの辺にしておく。とにかく、これに関しては「読める」レベルに達するまでに数年はかかると見るべきだろう。

 古典文学については前回の記事に触れた通りである。昨日と一昨日で川端康成の『雪国』を読み、今はシェイクスピアの『リア王』を読んでいる。文豪たちの息遣いを文章を通して感じるときの安らぎは何物にも代え難い。尤も、私なぞに彼らの本質が理解できるとは全く思わないのだが。

 あと日常的にしていることといえばランニングか。これはただ健康管理のためにしているに過ぎない。栄養のあるものを食べたり規則正しい生活をしたりするのと何ら変わりない。腹筋運動と腕立て伏せを軽くやった後、午後5時頃に、25分ほど近所をジョギングする。木曜を除く週六日これをやる。それだけで意外と簡単に腹筋は割れる(気がする)。

 そんなこんなで一日を過ごし夜10時半頃床に就く。適度な疲れとともに自然に眠る。朝は5時半から6時半、自然に起きることができるタイミングで起きる。そうしてまた、1日が始まっていく。